Canonyilm

写真メインの散歩と旅ブログ

現代における「写真」と「機材」について

個別のカメラ紹介に移る前に、このブログに載せている写真について、自分なりのこだわり・意見がありますので、一度そちらを述べさせて頂こうかなと思った次第であります。文字ばかりの、完全な蛇足ですので、気に食わなかったり違うなと思えばスルーしてください。思うところがあればコメント等頂ければ嬉しいです。

「写真」の語源と現代における「写真」という言葉の意味

大層な見出しで述べましたがそんなに難しいものではありません。
「写真」という言葉を検索し語源をたどると、日本語における「写真」とは「真を写すもの」「真を写したもの」から来るようです。
「写真」という言葉が定着し始めた時代は編集するという概念がなく、どれだけ正しいものを残せるか。正に「真を写すもの」だったわけです。

時が過ぎ、現代の写真は果たして「真」を写しているでしょうか?私は違うと思っています。自分の写真も色味等を変えていますし、世にあふれる自撮り写真の多くは、肌の質感や顔の輪郭を大きく変えています。 ただ、それが悪いとは言いません。正しく見たままを写すだけが現代の写真に求められるものでは無く、もっと芸術性・美しさを追求したものが求められるようになっているのかなと感じます。 言葉とすれば、真を写すという意味の「写真」ではなく、英語の「photograph」、直訳すると「光で描かれたもの」、格好つけた言い方になりますが、「光を記録した芸術作品」というのが現代における「写真」と言う言葉の意味なのかなと考えたりするわけです。 したがって私は、カメラで写真を撮る人は皆、自分も含め芸術家の端くれなのかなと思っており、このブログの写真は、私が自信を持って「良い写真」だと言えるものを載せていきますので、どうか今後も見て頂ければ幸いです。

綺麗な写真を残すために必要なもの

皆様はどんなカメラをお持ちでしょうか?すでに何台も何本もカメラとレンズがある方もいれば、スマホでしか写真を撮ったことが無いという方もいらっしゃるかと思います。以下では主に、カメラを持っていなかったり初心者の方向けに、単なる「写真」ではなく、「光を記録した芸術作品」を残すために何が必要なのか、個人の見解にはなりますが書いていこうと思います。

こんな好きでブログ書くくらいなんだから、機材にお金かかってるだけなんでしょと思う方もいるかと思います。否定はしませんが、写真というのは機材の金額だけで決まるものでは無いのです。以下の

3枚の写真を見て欲しいのですが、それぞれ「Canon EF35mm F1.4L Ⅱ(中古約18万円)」「Carl Zeiss Flektogon 35mm F2.4(中古約3万円)」「Konica Hexanon 57mm F1.4(ハードオフで税込み3300円)」のレンズで撮った写真を順不同で載せています(ボディはすべてα7R2)。価格差が最大で50倍ほどありますが、どの写真がどのレンズか当てられるでしょうか?すぐ見えないよう、写真を挟んで答えは下に書きます。

α7R2+LAOWA 100mm F2.8 MACRO これもいいレンズでおすすめ

答えは、1枚目が「Canon EF35mm F1.4L Ⅱ」、2枚目が「Konica Hexanon 57mm F1.4」、3枚目が「Carl Zeiss Flektogon 35mm F2.4」となっています。何が伝えたいかというと、お金をあまり掛けなくても、工夫次第で綺麗な写真が撮れるのだということです。その工夫というのが、

①RAW現像

上の写真を見て頂き、1枚目と2枚目の写真のどちらが良いと感じますか?1枚目はカメラで撮ったそのまま、2枚目はRAW現像というものを行い、私がいいなと思う色味に調整したものです。 RAW現像の何が良いかというと、自分のイメージした色や雰囲気を出せるということです。撮ったそのままでは、ただ公衆電話が写ってるだけでなんの面白味もないけど、現像したものは、公衆電話は古めかしさが似合うためノイズをのせたり黄色っぽさを足してフィルム感を出すことによって、味のある写真になったかと思います。 RAW現像を行いだすと必然的に写真と向き合う時間が増えるので、興味はあったけどやってこなかったんだよねって人は、ぜひチャレンジしてみてください。 いずれRAW現像については取り上げようかなと思っていますが、今はたくさんの方が素晴らしい説明ブログを書いていらっしゃるので、そちらを参考にしていただければと思います。ちなみに私は「Lightloom」というソフトで現像を行っています。

②中古のミラーレスカメラ

もしカメラを持っていなくて迷っている方が居れば、迷わず中古のミラーレスカメラをおすすめします。理由としては、後述する「オールドレンズ」を使えること、コンパクトなため持ち運びが便利であるからです。 中古で良い理由は、最新の機種でないと取れない写真はほぼなく、丁寧に使えば長持ちするためです。ちなみに、先ほどのレンズだけを変えた写真を撮ったα7R2の発売は2015年。今でも見劣りすることは全くなく、元気に稼働しています。 なら無理に新品を買わず、浮いたお金でレンズを買った方が良いとなるわけです。

③オールドレンズ

これは少しマニアックな話になってしまうのですが、よろしくお願いします。ちゃんとした一眼カメラを買って思いませんでしたか?「レンズって高くない?」って。しかも、初心者用のカメラについてくるキットレンズってそんなにいいものじゃなくて、撮った写真見てもなんか思ってたのと違う...となったりします。 解決策としては、ズームレンズではなく単焦点レンズを買うとよいと思います。単焦点レンズはズームできない代わりに、画質が良いのが特徴です。ズームが出来ないのは、慣れたり、いくつかのレンズを持つことで解決しましょう!と言うことで「単焦点レンズ」と調べると、目が飛び出るような値段のものばかり。こんなものいくつも持つなんて正気じゃない!!

価格.c○mさんから。どれも高すぎます...

と、ここでタイトルの「オールドレンズ」が出てくるわけです。オールドレンズが何かというと、フィルムカメラの時代、だいたい1950年~2000年くらいまでに発売されたレンズの事を言います(感覚的なものなので正確ではないです)。そんな自分よりも昔のレンズが使えるの!?と思うかもしれませんが、使えます。先ほどの、レンズだけを変えた写真の3枚目のレンズは1972年、2枚目を撮ったレンズについてはなんと1968年発売と、50年の時を経ても、状態が良ければ綺麗な写真を残すことが出来ます。また、なんと言っても安いです。そりゃ50年も前のものなんだから性能が良くても安い訳で、5~6000円あれば買えるものがほとんどで、色々な焦点距離を試すことが出来ます。ミラーレスカメラにAmazon等で売ってるアダプタを使用すれば、ほぼすべてのオールドレンズを使えますので、試してみてください。

おすすめのオールドレンズとしては、「スーパータクマー」「SMCタクマー」シリーズは生産数も多く、ヤフオクや中古カメラ屋に常時あるような感じで、生産数も多いため値段が安いのが特徴です。また、少し込み入った話をしますが「Konica Hexanon AR」シリーズは、私も良く使っているとてもおすすめできるレンズです。個人の感想ですが、前述のタクマーシリーズよりも綺麗に映してくれるレンズだと思いますが、値段はそれほど変わりません。なぜかというと、このレンズの「ARマウント」というのが、フランジバックと呼ばれるレンズから画像素子までの間隔が短く、一眼レフカメラでは使用できず価格が下がったところに、フランジバックの短いミラーレスカメラが出始めたため、レンズが使用できるようになったが、一度下がった値段は上がらず...ということでとてもコスパが良いレンズだと考えます。もうオールドレンズをお持ちの方も、そうでない方も、「Konica Hexanon AR」シリーズ、オススメです。

オールドレンズは安いです。オークション等で買う際は、レンズの写真が多く、レンズ内部にカビなどが発生していないものを選びましょう。

とても長い記事にお付き合いいただきありがとうございます。今度はカメラ紹介をして、山陰散歩に戻れればと考えています。その後、個別のレンズについて書いていこうという予定なので、今後もよろしくお願いします。